神戸バスキュラーアクセス 小島外科|神戸市兵庫区|血管外科・外科のクリニック
小島外科
FAX:078-515-7356(休診:日・祝)

内シャント

①「シャントとはこういうもの」
②「食事」
③「運動」
④「治療編」

内シャントについての動画を作成しました。
シャント屋を長くやっておりますので、大きなしっかりした病院の先生ではできない、本当の透析シャントについての恐ろしい解説をしてみようと思います。
いままで、何故、シャントを維持するのがこんなに厄介なのか、と思っていた方々にとっては疑問が氷解するのではないかと思います。

内シャントについて

慢性腎不全などの病気に罹られて透析療法を受けられている方は血液を容易に採取(脱血・返血)できるようにするために内シャント(人工的動静脈瘻)を作製するように透析施設から要求されます。

shunt-1

内シャントとは、動脈と静脈を直接吻合して、表面に見える静脈(表在静脈)に勢いよく動脈血を流すことで、静脈を太らせ、血流量を増やし、短時間にたくさんの血液を採取できるようにするための装置です。透析療法を長期間にわたって受けるためには必要悪的な存在ですが、これがないと透析療法に非常な困難を伴いますので、仕方のない面もあります。
しかし、内シャントの存在は、人体にとって決して有益な存在ではあり得ませんので、人体は内シャントを閉塞させる方向に働きかけます。そのために、内シャント閉塞や狭窄などが起こりやすくなるのではないかと考えられるのです。

 

透析療法の目標は、尿毒症の治療、腎不全合併症の防止は当然のこととして、QOL の向上、社会復帰、家庭生活の安寧といった社会生活の質を向上させることが最終的な目標であります。

ところが、透析療法にはさまざまな合併症が待ちかまえています。その中の一つにシャントトラブルがあります。たくさんの合併症の中でも技術によって減らすことが出来る、あるいはトラブルを軽微なものに出来る可能性があるのもシャントトラブルではないかと思います。トラブル発生ごとに入院を強いられていたのでは、社会生活もままなりません。

当院では、トラブル発生を未然に防ぐために定期的な内シャント検診を行い、狭窄や閉塞が発症すれば、即座に修繕・治療を入院することなく、行えるように体制を整備しております。

当院では、透析患者様の命綱を守るために、次の透析日までにシャント修理をすることを基本理念としております。もちろん、どうしても次回透析日までに間に合わない場合もありますが、その場合は、一時的カテーテルの留置などを行う場合もあります。

閉塞や狭窄、その他、異常が発生した場合には、まず、ご連絡下さい。

ご連絡いただく際に、透析施設名、透析日、透析時間、できれば感染症の有無などをお知らせいただきますと助かります。

なお、手術にご来院いただく場合、鎮静剤や静脈麻酔剤を使用することがありますので、出来る限り公共交通機関でお越しいただくか、運転できる方と同伴でお越し下さいますようお願い申し上げます。

以下、内シャントについてご説明いたします。