創傷と入浴について

 

手術前の“手洗い”に水道水を用いても滅菌水と創感染率は変わらない、という事実
入浴で、創傷部の細菌、周囲皮膚の常在菌は著明に減少する
潰痕部の細菌が周囲皮膚に付着するのが不安なら入浴後にシャワーを浴びる
上皮細胞の活性化、組織血行の改善に入浴が有効
疼痛を伴わない限り、周囲皮膚が浸軟しない程度の入浴は“治療”として取り入れるべきである
これを理解させるのは、医療従事者を含めて至難の業である
入浴について考えてみます。

1つには、風呂の水は汚くないという点です。傷によって汚れることがあっても、傷よりはよほどきれいです。そして、入浴によって創部あるいは創周囲を含めて再菌数は著明に減少することがわかっています。
また、入浴によって組織血行が改善されますので、疼痛を伴わない限り、また周囲皮膚が浸軟しない程度の入浴は、積極的に取り入れても良いのではないでしょうか。
外国の教科書では、入浴という習慣があまりないのではっきりとは言えませんが、少なくとも、シャワー浴は勧めるものこそあれ、シャワーを禁止しているものは見あたりません。実際、水に漬けてはいけませんと言っているのは日本だけの特異な現象であるといわざるを得ません。
いよいよ、まとめます。

1) 創は乾燥した環境では治癒しないことがわかりました。
2) 浸出液の多い場合や著しい感染のある場合を除いて、毎日のガーゼ交換はしてはならない

ということがわかりました。さらに、浸出液の多い場合や著しい感染のある場合には1日1回のガーゼ交換では不十分であることもわかりました。

3) 傷は水に漬けても、何ら問題ないことがわかりました。

最後まで、ご覧いただきましてありがとうございました。
これで、あなたも、創傷治療の常識が覆されたことでしょう。
今後は、ケガをしても、ヤケドを負っても、痛くない、綺麗に治る治療法を選択されることでしょう。
心からおめでとうございますと申し上げます。