私たちは、痛みや体の異常は、「体幹末梢反射」あるいは「末梢体幹反射」として、すべて体の形や動きとなって現れると考えます。
「体幹末梢反射」というのは、体幹(胴体)の異常が末梢(手・足)の形や動きの異常となって現れるという考え方です。内臓の異常、筋肉の異常、骨盤のねじれなどは、必ず手足の可動のアンバランスとなって現れてきます。よって、手足の異常を見ることで、体幹の異常を知ることができます。逆に、手足を使うことによって体幹を歪めることもあり、これは「末梢体幹反射」となります。また、末梢のバランスを整えれば、同時に体幹もサポートし、筋肉、関節、血管、神経、内臓器などが整います。

精神的なストレスや内科的ストレスのために自律系(内科的)に異常をきたしたとすると、内臓体性反射として、内臓に起きた異常は、自律神経を介して脊髄に伝わり、運動神経を介して骨格筋の収縮を起こすため、体幹(脊柱や骨盤など)に歪みやねじれが生じてきます。そして、この体幹の歪みが、「体幹末梢反射」として、体幹および末梢の動きや形など、運動系の異常となって現れます。

一方、運動系においては、手足を動かすことにより、体幹と手足をつなぐ筋肉、あるいは手足を動かす体幹の筋肉に異常(前後左右のアンバランス)が起こり、脊柱や骨盤を歪めることがあります。これが末梢によって体幹を歪める「末梢体幹反射」なのです。体幹が歪むと、胴体内に収まる内臓やすべての器官が、本来あきべき正しい位置、正しい形を崩してしまって正しく働くことができず、内科的にも悪影響を及ぼします。運動系の痛みは主として筋肉の異常から発生していますが、その筋肉の伸縮には神経と血管とが密接に関係しています。したがって、神経や血管の異常は、筋肉の伸縮の状態によって見つけ出すことができます。つまり、筋肉の伸縮が正常であるということは、神経や血管も正常であるということです。

このように体幹と末梢、自律系と運動系はともにそれぞれが独立しているのではなく、互いに深く影響し合いながら機能しています。
したがって、自律系と運動系、体幹と末梢のバランスを調整することによって、全身のバランスを整えようというのが理学整体の基本になってきます。